眠らない街の輝く夜の姫?
 
昔々あるところにかぐや姫というそれはそれは美しいお姫様がいました。
(しかしかぐや姫はおじいさんとおばあさんの養子だから庶民なのでは?)
 
「は?あ、私また女役なの?」
かぐや姫asヤン・ウェンリー。
「文句云うなよ母さん、俺だって竹取の翁役なんてヤなんだからさぁ」
おじいさんas柏美時。
「てゆーか、アタシがなんでおばあさんなの・・・」
おばあさんas柏真雪。
「むかーしむかし、俺とお前が恋人同士だったという設定をまだりほちゃんが忘れてないからだろ?」
「お兄ちゃん、遠い目してそんな酷い台詞云わないで・・・・」
「はぁ、そのせーで私とお父さん(ロイのこと)に孫が出来そこねたんだよねぇ。それ以来お前たち恋愛運ゼロだし」
「「余計なお世話です!お母さん!!」」
 
かぐや姫の美貌は都中に響き渡り貴族のボンボン4人が(5人目はさり気無く抹殺されたらしい)しょーこりもなく求婚にやってきました。
 
「やっほーウェンリーw何持ってこいって?つばくらめの子安が・・・」
一人目の求婚者(名前しらん)asディヴァイン・ウォーロック。
「連邦軍の白いモビルスーツ」
「い・・・・・・・って、ふぁ、ファーストの?」
「そう、初代」
「そ」
「そ?」
「そんなモン羽鳥に注文しろ羽鳥にーーーーーーー!」
「だって、羽鳥に云ったら本当に持って来そうなんだもん。こないだデスサイズが出来たって云ってたから」
 
「やぁ、ウェンリー。かぐや姫だって?ご苦労様。何か陣中見舞いでも持ってこようか?僕に持って来れるものならなんだって持ってくるよ」
二人目の求婚者as直樹・ラングレー。
「眠らない街の最終話までの原稿全部」
「ウェンリー」
「あに?」(イカ焼きを食っている)
「この世に存在する予定のないものなんて持って来れないよね(にこやかに)」
「そゆことそゆこと」
 
「アローーーーハーーーー!ウェンリー!リクエストは何にするんだい?火鼠の皮衣だろうが、賢者の石だろうがキミが望むならなんだって製造って・・・」
三人目の求婚者as九条羽鳥
「ドラえもん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、道具とか、全部コミで?」
「うん」
「10年待って・・・・」
10年で出来るのか!流石だな九条羽鳥!
 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
四人目の求婚者asシャリア・ラントス。
「姫、私は何を持ってくれば・・・・」(棒読み)
シャリアだけだな、台本どうりに喋ってるのって。
「てゆーか、お前ら4人とも私に求婚する気ないだろう?これっぽっちも」
「それは・・・、騎士と王子様は別。だからじゃないか?」
「せっかく人が重くて暑い十二単まで着てやってるというのに・・・・」
「だったら、サクサク終らせればいいじゃないか。ほら、注文は?」
「かき氷」
「は?」
「かき氷」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、三軒先に氷屋があるんだが?」
「うん、だから、買ってきて」
「ウェンリー、かぐや姫は無理難題をふっかけなければいけないんだぞ?」
「だぁってぇもうじき夏だってのに暑いんだよぉ、このカッコ」
「30過ぎて子供も二人もいるくせに「だぁってぇ」とかほざくなよ」
「シャリア、暑いよぅ」(←おねだりモード)
自分で買って来い馬鹿。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ(深くて思いため息)。買ってくる」
シャリア・ラントス。ヤン・ウェンリーには甘すぎる男。
「ブルーハワイにしてね~~~~~♪」
 
と、いうわけで、かぐや姫はシャリアと末永く幸せに・・・・。
「暮らすわけがないだろうが」
asカール・クレイマー
帝、青筋浮いてます。
「ねーちゃん、つーわけで直兄たちから、「「「贔屓だ!」」」という苦情がきてんだけど」
「だって、暑かったんだもん」
「だから、だもん。とか云うんじゃありません!」
「カール小言ババアみたい」
「皺寄せくるのはこっちなんだよ!てゆーか、アンタ何やって月追い出されたんだよ!!!」
「・・・別にィ」
「それは・・・、俺から説明しよう」
今日は、綺麗な満月の晩だった。
何故こんな時間に帝がヤンさんを呼びつけているかというと、ただ単にヤンさんがぐうたらでトロかったからである。
月宮の主asオスカー・フォン・ロイエンタール。
「げ、オスカー」
「迎えにきたぞ、ウェンリー」
「い、云っとくけど帰らないからな!!!」
「帰るぞ(怒)」
「嫌だぁ!シャリアと末永く幸せに暮らすんだーーーーーーーーー!」
「シャリアとフラウ・マクレーンにまで迷惑かけて何やっとるかこの馬鹿!」
「いやだぁ、もっと遊ぶーーーーー月宮つまんないーーーーーー!オスカー遊んでくれないーーーー!」
倦怠期か?
「アホ抜かせ!つまんないという割りには湯津桂の世話サボってからに!おかげで枯れかけたじゃないか!」
「うわーーーーーーーーーーん!オスカーのボケーーーーーーーー!」
 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
その光景を呆然と見守るもの約1名。
とか言う割には青筋増えてますわよ?カール。
「にーちゃん。ねーちゃん」
握ったこぶしがフルフルと震える。
モチロン二人は聞いちゃいない。
 
「夫婦喧嘩は他所でやれこの万年新婚熟年馬鹿夫婦――――――――――――――――――!」
キラーン
 
と、いうわけで、ぶち切れたカールにより、月まで強制送還されたロイエンタールとヤンは、時折派手に喧嘩をしながらも、末長く幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。


目次へ